Calm and Spectacular View

May 15, 2022 Text Rie Nakajima

2021年4月、熊本駅ビルにオープンしたホテル「ザ ブラッサム 熊本」。そこに1室のみ用意された「離れ~ THE SUITE」は、天草まで見渡せる庭と熊本ゆかりのアートを配した、贅を尽くしたくつろぎの空間だ。九州各地への旅の新たなる拠点として、また、ゆったりと羽を休められる定宿として選択したい。

大きな窓から夕陽が差し込むロビー。自然の光と、幻想的な千人灯籠おどりをイメージした明かりを融合させた陰影のある空間。
大きな窓から夕陽が差し込むロビー。自然の光と、幻想的な千人灯籠おどりをイメージした明かりを融合させた陰影のある空間。

最上級のくつろぎと、この上ない利便性。その2つを兼ね備えたホテルが、2021年4月にグランドオープンした熊本駅直通のランドマークホテル「ザ ブラッサム 熊本」だ。

JR九州ホテルズの最上位ブランドであり、東京・日比谷、福岡・博多に次ぐ新たな展開。「新しい明日に灯(ともしび)を」という現代にふさわしいコンセプトを掲げ、熊本の自然や文化を取り込み、香りや音にまでこだわった「火の国」「水の都」熊本を五感で表現したホテルである。

一般客室から離れた位置にある「離れ~ THE SUITE」。
一般客室から離れた位置にある「離れ~ THE SUITE」。

その魅力を最も体感できるのが、1日1組だけの特別な客室「離れ~THE SUITE」だ。扉を開ければ、そこにはこの部屋のために設しつらえられた庭が広がる。金峰山(きんぼうざん)や遠く有明海や天草まで見渡せる絶景が、ゲストを優しく迎えてくれる。室内は、い草の産地である八代(やつしろ)市の本畳を敷き詰めたベッドルーム、山鹿(やまが) 市産の鍋田石(なべたいし)で設えたバスルームなど、県内ゆかりの素材を贅沢に用いた大人の空間。

熊本出身の書道家・武田双雲氏による書や、緻密な細工の美しさに目を見張るものがある八代(高田)焼宗家 上野窯(あがのかま)の器、黒い地鉄(じがね)に金銀の装飾を施した武家文化の品格と重厚感が漂う田憲太郎氏による肥後象がんなど、凜とした力強い作品群が部屋を彩る。ミニバーには、熊本ゆかりの酒やドリンクを用意。時代を超えて受け継がれてきた熊本の美を愛でながら、ゆったりと静かな時を過ごすことができる。

客室以外にも、館内の細部に至るまで熊本ならではのもてなしの心が行き届いている。1階のホテルエントランスでは、熊本南小国町(みなみおぐにまち)の小国杉から抽出したオリジナルエッセンシャルオイルの香りでお出迎え。9階ロビーには、熊本の自然や祭りなどの文化から紡ぎ出されたオリジナルサウンド「心音(ここね)」が流れ、熊本・山鹿の千人灯籠おどりをイメージした陰翳礼讃(いんえいらいさん)の美意識が感じられる。

「水の国」を象徴する中庭を彩るラグーン(水盤)。
「水の国」を象徴する中庭を彩るラグーン(水盤)。

中庭にはチャペルを囲むように、「水の国」熊本を感じさせるラグーン(水盤)を設置。天然地下水を用いた、庭を望む大浴場も楽しめる。

食事は熊本を中心とした、九州の旬の食材を振る舞うダイニング「九州創作 千山万水(せんざんばんすい)」へ。「森の都」熊本を一望できる店内で、有明海の海鮮や阿蘇の和牛、生命力みなぎる地元野菜を心ゆくまで堪能したい。

庭の緑を感じながら大浴場とサウナで一日の疲れを癒やす。
庭の緑を感じながら大浴場とサウナで一日の疲れを癒やす。

天窓から明るい陽光が差し込むフィットネスルームも完備され、週末をくつろぐにも、長期滞在するにも使いやすい。滞在して改めて実感するのが、熊本駅直結の「アミュプラザくまもと」の最上階に位置するという立地の良さだ。新幹線を使えば博多へ最速で33分、鹿児島中央へも50分前後。車なら阿蘇まで約1時間15分、高千穂峡へも約2時間、高速フェリーを使えば島原まで約30分と、九州全域の観光拠点としても優れている。

客室は離れのほか、広々としたプレミアムツインやビジネスにも使い勝手のいいタイプなど多彩に用意されている。オン・オフを問わず、熊本の美にゆったりともてなされ、新しい明日の活力を養いたい。

●ザ ブラッサム 熊本 TEL096-327-8763

※『Nile’s NILE』2021年10月号に掲載した記事をWEB用に編集し掲載しています

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