星のや沖縄、琉球王朝の優雅な暮らしへ誘う

星のや沖縄

July 15, 2022 Text Koko Shinoda

沖縄本島中部・読谷村の海岸線に寄り添うように立つ「星のや沖縄」。海に向かって作られたプールやテラス、どこからでも海を近くに感じられる、新しいスタイルのリゾートで、気ままに暮らすような滞在を楽しみたい。

【星のや沖縄】海からの客室外観
「夢中になるという休息」をコンセプトにしたラグジュアリーブランド「星のや」の8施設目となる「星のや沖縄」。

琉球という響きにはどこかロマンが漂う。かつては明の皇帝が台湾も含めた南西諸島一帯を称したものだが、15世紀には琉球王国として誕生。中国や朝鮮、東南アジアとの交易で栄え、ポルトガル商人らは琉球をレキオスと記している。主に高貴な人々が琉球、庶民はオキナハと呼んだというが、明治維新では後者の名をとり、沖縄として日本に組み入れられた。

王国は滅亡するが、大洋に築かれた豊饒な文化は今も沖縄の随所に残されている。王族らの城でもあったグスクや関連遺産は、2000年にユネスコの世界遺産に登録された。那覇の再建された首里城はその代表だが、島の随所に点在する石組みしか残されていないようなグスク跡もまた、王国のドラマを想像させてくれる。

グスクの多くは防衛のために高台にあるが、沖縄本島南西岸、有数のリゾート地の浜辺にグスクをモチーフにしたリゾートが一昨年、誕生した。爪のような残波岬に守られた自然の浜に、グスクの佇まいを現代風に再現した、「星のや沖縄」だ。

菩提樹の並木に面して、海岸線と並行するように1km渡って続く、高さ4mの繊細なグスク・ウォールに守られ、「グスクの居館」をテーマにした客室棟(100室)が連なる。二階建ての低層で、全てオーシャン・フロントのゆったりとした造りだ。全面の窓やベランダから、海がすぐ身近に広がる。

浜辺に自生する植物や岩棚に打ち寄せる波に縁どられ、海は一際鮮やかな濃淡を見せてくれる。沖縄本島のビーチの大半は人工なのだが、ここは手付かずの自然のままの浜。終日力強く伝わってくる生きた海岸の営みに、心身が癒やされてゆく。

そうして、海辺に暮らすように滞在できる工夫が、客室の随所に凝らされている。全ての客室にはどっしりした木のテーブルがある土間ダイニングが。食事はもちろん、居間感覚で海と共にゆったりと過ごせる。

【星のや沖縄】土間ダイニング
客室には気軽に出入りのできる土間が設けられ、大きなダイニングテーブルが置かれている。この「土間ダイニング」では、簡単な調理ができる機能も備えられており、好きな時間に出来立ての料理を楽しめる。

客室棟の海と反対側にはグスク・ウォールに沿って、緑豊かな庭園が広がる。南国らしい草木や花、果樹やハーブなどが一見るランダムに、だがストーリー性たっぷりに植えられている。この庭を渡る小道の橋を歩いて客室に向かうのも楽しい。

【星のや沖縄】中庭
沖縄の豊かな草木が茂る中庭での散策も楽しみの一つ。

暮らすような滞在には、土間ダイニングで簡単な調理をして好きな時間に楽しめる、「ギャザリングサービス」を利用したい。30種類以上のメニューから選び、半調理で届けられたものを冷蔵庫から出して、調理家電で好きな時のタイミングで食する。ファミリーやグループでアット・ホームな団欒に。

ダイニングでは、沖縄の食材をイタリア・シチリア料理の技法で調理した「琉球シチリアーナ」が好評だ。宿泊客のみに限定された、魅惑の全8コース。サンセットを眺めながら、どこか地中海を思わせる海の伴走で、遥かな味覚の旅に。朝食もレストランでは「琉球朝食」と「シチリア朝食」が用意され、郷土色を感じさせながらフルーティで爽やかな朝を迎える。

【星のや沖縄】琉球シチリアーナ
夕食では、「琉球シチリアーナ」に合わせたイタリアワインも楽しめる。

到着時にふるまわれる「ぶくぶく茶」もお見逃しなく。古来から琉球への旅人にふるまわれていたもので、さんぴん茶などをベースに泡立てたもの。烏龍茶にジャスミン風味を利かせたさんぴん茶は、抗菌作用もあり、琉球王宮で愛飲されていた。

リゾート内のさまざまな活動が行われる道場では、琉球古来の武術、空手の教室も。緑豊かな庭を臨み、海風を浴びながら基本の型と琉球空手の思想を学べる。このほか、歌三線、琉球舞踊などの体験も。

【星のや沖縄】空手体験
琉球空手の「上地流(うえちりゅう)」の師範から、体幹を鍛える基本の型や約束組手を習いながら、琉球空手の心を学べる。

道場から月桃の茂る小道を奥に進むと現れる古民家風の瀟洒な建物が、スパ棟だ。道場で心身を鍛えた後にもぜひ、このスパ・メニューがお勧めだ。海の塩や泥、藻、地元の植物などを取り入れた自然の力を生かしたトリートメントをそろえている。

星のや沖縄 スパ
沖縄の自然の力を活かしたトリートメントメニューで心身ともに癒やされたい。

琉球王朝が薬草や魔除けとして活用した、月桃のエッセンスをたっぷり取り入れ、全身を穏やかな波のように包み込むゴッド・ハンズに誘われ、月桃の甘美な香りと共に心身は至福の旅へ。トリートメントの後は、中庭に面したアフタールームで 月桃ハーブ・ティーを頂く。

終日客室でのんびり過ごしたければ、国家資格を有する指圧師が本格的な指圧をベッドで施してくれる。潮騒を聴きながらそのまま、優雅な夢に誘ってくれる。

【星のや沖縄】インフィニティプール
一年中海とつながる、サンセットプールで過ごすのもお勧め。

海に向かってテラスのように張りだしたインフィニティ・プールは、水深がリズムカルに異なり、大人が優雅な水遊びを楽しめる。24時間オープン、40度まで加熱でき冬でも利用できる。日中は海との一体感が味わえ、プール・サイドのラウンジで毎夕披露される琉球舞踊や歌三線の音が、薔薇色に染まるプールと海に艶やかにこだまする。

【星のや沖縄】琉球舞踊
宵の時間に、琉球音楽や琉球舞踊といった沖縄の伝統芸能を楽しむことができる。

リゾートに隣接して、海沿いの崖上に建つ、星野リゾートバンタカフェ。国内最大級の海カフェだ。広大なパノラマが満喫できる大屋根デッキ、木陰に琉球畳のカバナを設けた海辺のテラス、岩陰に隠された岩場のテラス、冷房の効いたゆったりした空間で終日寛げるごろごろラウンジだ。

【星のや沖縄】バンタカフェ
圧倒的な絶景とスケールを誇る海カフェ「バンタカフェ」。

軽食やカクテルはもちろん、併設のグリルレストランで香ばしく焼き上げた山海の幸もぜひ。宿泊者でなくても利用でき、デッキではコミニティも交えたイベントも。今年の夏は浜辺でのビア・ガーデンが人気だ。

帰途は客室まで電気カートで、月光で真珠色に輝くグスク・ウォールにそって、海風に運ばれた。

【星のや沖縄】レースのような施しが美しいグスク・ウォール
レースのような施しが美しいグスク・ウォール。星のや沖縄のシンボルだ。

【ナイルス会員限定プレゼント】沖縄名産のさんぴん茶を4名様に

プレゼント内容:沖縄名産のさんぴん茶を4名様にプレゼント
応募期間:2022年7月15日(金)〜8月12日(金)
※こちらのプレゼント応募はナイルス会員限定となります。
※ナイルス会員の新規登録はこちら

●星のや沖縄
TEL0570-073-066
https://hoshinoya.com/okinawa/

新着記事

中尊寺ゆつこには30年後が見えていた⁉

ART&CULTURE

ジェンダー問題、サステナブル、スピリチュアル、ヒップホップ、etc……。
バブルが膨らみ始めた1980年代末、彗星のごとく登場した女流マンガ家、中尊寺ゆつこ。「オヤジギャル」という流行語を生み出し、『お嬢だん』『スイートスポット』などの連載マンガをヒットさせ、ガムのテレビCMにも起用されるなど、時代の寵児となっていきました。当時のトレンドをリードしたことに注目が集まりがちですが、実は今に通じる様々な意識改革を発信した先駆者でもあったのです。当時、PLAY BOY日本版に連載された彼女の記事をめぐって、中尊寺ゆつことは何者だったのかを検証します。

ART&CULTURE

ジェンダー問題、サステナブル、スピリチュアル、ヒップホップ、etc……。
バブルが膨らみ始めた1980年代末、彗星のごとく登場した女流マンガ家、中尊寺ゆつこ。「オヤジギャル」という流行語を生み出し、『お嬢だん』『スイートスポット』などの連載マンガをヒットさせ、ガムのテレビCMにも起用されるなど、時代の寵児となっていきました。当時のトレンドをリードしたことに注目が集まりがちですが、実は今に通じる様々な意識改革を発信した先駆者でもあったのです。当時、PLAY BOY日本版に連載された彼女の記事をめぐって、中尊寺ゆつことは何者だったのかを検証します。

おすすめ記事

ラグジュアリーとは何か?

ラグジュアリーとは何か?

それを問い直すことが、今、時代と向き合うことと同義語になってきました。今、地球規模での価値観の変容が進んでいます。
サステナブル、SDGs、ESG……これらのタームが、生活の中に自然と溶け込みつつあります。持続可能な社会への意識を高めることが、個人にも、社会全体にも求められ、既に多くのブランドや企業が、こうしたスタンスを取り始めています。「NILE’S CODE DIGITAL」では、先進的な意識を持ったブランドや読者と価値観をシェアしながら、今という時代におけるラグジュアリーを捉え直し、再提示したいと考えています。