変わらないもの、 進化するもの

February 1, 2020 Photo Satoru Seki Text Tatsuya Kushima
May 19, 2022 Last modified

FORD MUSTANG×箱根仙石原温泉 フォンテーヌ・ブロー仙石亭

伝統のロングノーズ&ショートデッキデザインに、ボンネットの中央部を盛り上げてよりスポーティーな印象を強めたマスタング。パワートレインも一部改良し、一層力強く、よりエキサイティングなパフォーマンスを楽しめる。

人々に愛され続ける変わらないもの、クルマとオーベルジュ、これらにもそんな共通項があった……。

マスタングはハードボイルドな世界が似合うクルマだ。トム・クルーズは『バニラ・スカイ』で、キアヌ・リーブスは『ハートブルー』で、そしてショーン・コネリーは『007 ダイヤモンドは永遠に』でそのステアリングを握った。映画のストーリーは必ずしもハードボイルドではないが、どこか男臭さを感じる役者たちと共演している。その意味じゃ、マスタングは世界が認める男らしいクルマの代名詞なのかもしれない。

昨年10月にエクステリアを中心に進化したマスタングを眺めると、そんなことを感じた。キリッとした目付きのヘッドライト、力強さをアピールするボンネットの膨らみが、戦闘的なイメージをかき立てる。

確かに、昨今のクルマはユニバーサルデザインという名の下、使いやすさが優先され、個性が薄れている。それに開発や生産の拠点もばらけ、国籍もボーダーレスになったのは事実だ。だが、マスタングは誕生から50年近く経っても一目でアメリカ車と分かるデザインをまとう。しかも、ミッドセンチュリーというアメリカのいい時代の産物らしい良さをしっかり受け継いでいるからお見事だ。

Ford Mustang V8 GT Convertible Premium
Ford Mustang V8 GT Convertible Premium

それはインテリアも同じ。シートデザインやメーターのレタリングはまんま60年代風。が、液晶カラーディスプレーなどそこに備わる機能は今日的な技術で埋め尽くされる。なるほどこれが、アイデンティティーとなるものを残しながらの進化。そんなこだわりが男臭い役者たちの相棒となるゆえんなのかもしれない。

そんなマスタングに乗って東京から離れた。目指したのは箱根の奥座敷、仙石原。フォンテーヌ・ブロー仙石亭である。ここは全室展望露天風呂付き、本格フレンチのオーベルジュ。ゆっくり湯に浸かりカラダを癒してから美食に向かい合えるという、週末スイッチをオフにするのにピッタリの宿だ。

食はオーナーシェフ斎藤氏が腕を振るう。日本人による日本人のための創作的フレンチだ。19年間東京の帝国ホテルで国賓をもてなしてきた経歴を鑑みれば、もはや身を任せるしかない。東京から1時間半のドライブで非日常的な世界にどっぷり浸からせてもらおう。皿の上の素材が季節を感じさせてくれるのは、言わずもがなだ。

食事を部屋で取るかダイニングでとるかを選べるのもここのだいご味。オーベルジュとして、ゲストがより心地良いと思える環境で食を提供する姿勢がうれしい。

フォンテーヌ・ブロー仙石亭
(上左)洞窟を思わせる客室「絹」は、隠れ家にこもるようなステイにぴったり。
(上右)木々や空の色を映すガラス窓から高原を眺めるメインダイニング。
(下左)トリュフ香るシャンピニオンソースでいただく「菜園に囲まれた上州牛の小鍋」。
(下右)「スパ フォンテーヌ」のオーガニックアロマスパで、深いリラクゼーションのひとときを。

フォンテーヌ・ブロー仙石亭には、アンティークの家具やアンコールワットと同じ石を使った石壁があり、流木のオブジェなどが飾られる。それはまるで、自然のもの、古いものを大切にし、素材の上質さを表現しているようだ。これもまた、料理、そしてそれを提供するオーベルジュに対するオーナーシェフのこだわりの一部かもしれない。

そんなことを感じていたらマスタングのことを思い出した。古いもの、愛され続けるものを大切にしながら進化する姿はまさに共通項。クルマもオーベルジュも、それが多くの人に長く受け入れられ続ける秘訣なのかもしれない。

●Ford Mustang V8 GT Convertible Premium
ボディー:全長4815×全幅1880×全高1415㎜
エンジン:5.0邃骭€ V型8気筒DOHC
最高出力:313kW(426ps)/6500rpm
最大トルク:529Nm(53.9kgm)/4250rpm
駆動方式:FR
トランスミッション: 6速AT
価格:5,700,000円

●フォードお客様相談室
フリーダイヤル0120-125-175 

●箱根仙石原温泉 フォンテーヌ・ブロー仙石亭
神奈川県足柄下郡箱根町仙石原イタリ1245-703
TEL0460-84-0501 
料金:1泊2食付き 27,300円~
(2名1室利用時の1名料金)
チェックイン15:00 / チェックアウト11:00

※『Nile’s NILE』に掲載した記事をWEB用に編集し再掲載しています

新着記事

中尊寺ゆつこには30年後が見えていた⁉

ART&CULTURE

ジェンダー問題、サステナブル、スピリチュアル、ヒップホップ、etc……。
バブルが膨らみ始めた1980年代末、彗星のごとく登場した女流マンガ家、中尊寺ゆつこ。「オヤジギャル」という流行語を生み出し、『お嬢だん』『スイートスポット』などの連載マンガをヒットさせ、ガムのテレビCMにも起用されるなど、時代の寵児となっていきました。当時のトレンドをリードしたことに注目が集まりがちですが、実は今に通じる様々な意識改革を発信した先駆者でもあったのです。当時、PLAY BOY日本版に連載された彼女の記事をめぐって、中尊寺ゆつことは何者だったのかを検証します。

ART&CULTURE

ジェンダー問題、サステナブル、スピリチュアル、ヒップホップ、etc……。
バブルが膨らみ始めた1980年代末、彗星のごとく登場した女流マンガ家、中尊寺ゆつこ。「オヤジギャル」という流行語を生み出し、『お嬢だん』『スイートスポット』などの連載マンガをヒットさせ、ガムのテレビCMにも起用されるなど、時代の寵児となっていきました。当時のトレンドをリードしたことに注目が集まりがちですが、実は今に通じる様々な意識改革を発信した先駆者でもあったのです。当時、PLAY BOY日本版に連載された彼女の記事をめぐって、中尊寺ゆつことは何者だったのかを検証します。

おすすめ記事

ラグジュアリーとは何か?

ラグジュアリーとは何か?

それを問い直すことが、今、時代と向き合うことと同義語になってきました。今、地球規模での価値観の変容が進んでいます。
サステナブル、SDGs、ESG……これらのタームが、生活の中に自然と溶け込みつつあります。持続可能な社会への意識を高めることが、個人にも、社会全体にも求められ、既に多くのブランドや企業が、こうしたスタンスを取り始めています。「NILE’S CODE DIGITAL」では、先進的な意識を持ったブランドや読者と価値観をシェアしながら、今という時代におけるラグジュアリーを捉え直し、再提示したいと考えています。