シボレーの7人乗りSUV 「キャプティバ」

February 1, 2020 Text Fumio Ogawa
May 12, 2022 Last modified

成績好調のゼネラルモーターズ

「ツイングリル」と名づけられたフロントグリルが特徴的なシボレー・キャプティバ。
「ツイングリル」と名づけられたフロントグリルが特徴的なシボレー・キャプティバ。

凝縮感のあるデザインに、パワフルな2.4リッターエンジンを搭載した、シボレー・キャプティバ(3,540,000円)が、ゼネラルモーターズ・ジャパン(GMJ)の手で、2011年7月30日より日本発売開始された。

キャプティバは、1935年からSUVの元祖と目されるモデルを手がけてきた米国のゼネラルモーターズ指揮の下、世界各地にある開発および生産拠点が共同で作りあげたモデル。日本に輸入されるのは、右ハンドル、7人乗り仕様。「スポーツや音楽、アウトドア、国内旅行を楽しむアクティブな人たちのライフスタイルに合わせた」とGMJの石井澄人代表取締役社長は述べている。「若い人にも積極的に乗っていただきたい」

一時期は巨額の負債を抱え、2009年にはチャプターイレブンと呼ばれる米国の連邦破産法11条を申請したゼネラルモーターズ(GM)だったが、2010年の新規株式公開を経て、ついに2011年1月から6月は「中国をはじめとするいわゆるBRICs市場などで販売が好調。(GM傘下のブランドである)シボレーを例にとると、世界販売台数は同ブランド100年の歴史において最高の235万台を記録しています」(石井代表取締役)と胸を張るまでに復活した。

「GMは日本でもシボレー・カマロやキャディラック各モデルなど販売が好調で2011年上四半期は20%のセールス増。世界中の販売増の背景には、小型車にはじまる豊富なラインナップ布陣の恩恵もあるので、日本でも将来にわたり、さらに多くのモデルを導入したい」(石井代表取締役)

ライバルは日本の大型SUV

7人乗りが標準。3列目のシートはトランクルームの床下スペースに完全格納式で、1席ずつ引き起こすことが出来るので使い勝手がよい。
7人乗りが標準。3列目のシートはトランクルームの床下スペースに完全格納式で、1席ずつ引き起こすことが出来るので使い勝手がよい。

そんな鼻息の荒いGMが日本に持ち込んだのが、キャプティバ。「トヨタ・ヴァンガードなど国際の大型SUV愛好者をターゲットに攻めていきたい」と言うだけあって、走行性能、機能性、経済性、そして豊富なオプションと、力の入った内容だ。

ボディサイズは全長×全幅×全高=4690×1850×1790㎜と、やや大きめだが手頃感のあるもの。ホイールベースは2710mmとたっぷりしており、室内は広々感がある。特徴的なのは3列シートを採用した7人乗りであることで、荷室の床からワンタッチで起き上がる収納式のサードシートは、クッションもたっぷりしており、足下にも意外にスペースが。乗り降りも苦労がなく、しっかりした設計の成果がみてとれる。

エンジンは2.4リッター4気筒で、燃費とパワーの両立をはかる可変バルブタイミング機構つき。最高出力は167ps、最大トルクは230Nmで、6段オートマチックトランスミッションを介して前後の車輪を駆動する。4WDシステムは、走行状況に応じて前後への駆動力配分を変えるオンデマンド型。高速巡航時などは前輪100%で、オフロードなどは50対50まで自動的にトルクが配分される。

どこでも快適な4WD型SUVというのはキャプティバの特徴のようで、舗装路面での走行安定性を高めるESC(エレクトロニック・スタビリティ・コントロール)やブレーキの踏み込み量が足らないと車両が判断したときは自動的に制動力を高めるブレーキアシスト、横転を防ぐアンチロールオーバープロテクション(ARP)などが標準装備となる。オフロードの面では、急勾配の斜面を降りるときに車両が自動的にブレーキをかけるヒルデセントコントロールも装備されている。

クオリティが高く乗りやすい

通常は燃費のよいECOモード。オフにすると、どちらかというと高回転型の2.4リッター4気筒ユニットのパワーを楽しめる。室内のクオリティ感は高い。
通常は燃費のよいECOモード。オフにすると、どちらかというと高回転型の2.4リッター4気筒ユニットのパワーを楽しめる。室内のクオリティ感は高い。

CHEVROLET CAPTIVA
ボディ:全長4,690×全幅1,850×全高1,790㎜
エンジン:2.4リッター直列4気筒DOHC
最高出力:123kW(167ps)/5600rpm
最大トルク:230Nm/4600rpm
駆動方式:オンデマンド型4WD
トランスミッション:6段AT

シボレー・キャプティバは運転するとどんなクルマなのか。簡単に言うと、素直で、万人に向けた、質の高い出来、という印象だ。エンジンはやや高回転型の設定で、オフロードを視野に入れたクルマとしては意外なほど、回転をあげていくと力がもりもり出てくる。少なくとも日本ではおそらく10割ちかいユーザーがオンロードで乗るために購入するだろうから、この設定でいいのかもしれない。

ハンドルを切ったときの車両の反応は早い。車速感応式なので市街地では軽め、高速ではやや重めになる。サスペンションの設定はやはり乗用車的で、試乗車は19インチ径の大径タイヤを履いていたせいもあり、ハンドルを切るとすぐに車体は向きを変え、きびきび走ることが出来る。難点はややごつごつ感のある乗り心地だ。

燃費経済性の面でもキャプティバにはメリットがいくつかある。ひとつはECOモードが標準であることだ。変速タイミングを早めてなるべく高いギアを使い燃費をかせいだり、アクセルペダル踏み込み量に対する反応を遅らせたり、燃料供給量を絞るといったことで、燃料消費を減らす。よりパワーが欲しいときはECOモードを切ることが出来る。加えて、多くの輸入車がハイオクガソリンを指定するのに対して、キャプティバはレギュラー仕様で、維持経済性に貢献している。

室内の質感はよい。おおざっぱな感じはいっさいなく、日本車に乗っているような、違和感のなさに逆に戸惑いをおぼえるほどだ。もてなしという意味では高得点だ。シートの座り心地もよく、風切り音やエンジンルームからの透過音は比較的よく抑えられているので、快適性は高い。

7人乗りのクルマなんて考えてもみなかったひとに、このキャプティバを勧めたい。400万円を切る価格なので、セカンドカーとして乗ってもいいだろう。3列目のシートがあることで、生活により幅が出来たような気がするからふしぎだ。たまには友人たちを誘おうとか、3世代の家族で外出しようとか、そんなことが出来れば、キャプティバと生活する意味が出るではないか。

●GMフリーダイヤル 0120-711-276

※『Nile’s NILE』に掲載した記事をWEB用に編集し再掲載しています

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